９月９日。
五節句の一つ、「重陽の節句」です。
菊の花の季節でもあり「菊の節句」ともいわれます。
行事として「桃の節句」や「端午の節句」はしっかり根づいていますが
残念ながら、「重陽の節句」はあまり知られていません。
「菊」の花は仏花のイメージを持たれている方が多いです。

日本には奈良時代から酒に菊の花ビラを浮かべた菊酒を酌み交わすという
お洒落な時代もあったようです。
健康や長寿を祝う節句です。

菊の御紋、といえば天皇家ですが、
日本画や陶器、襖絵と、よく見かけます。
着物の世界でもなくてはならないものです。
菊の花には「きらびやかさ」とか「華やかさ」とは違う高尚なイメージがあります。
菊の柄をあしらうことで他の花を引き立てる、そんな存在感もあります。
着物を着て日本ならではの美意識を感じる季節になりました。